HSK4級。
この検定試験はわたしにとって因縁のテストです。
今から7年前、わたしがギリギリ学生の身分であった頃、HSK2級・HSK3級に連続合格を果たし、調子に乗って次のHSK4級も受験。
本番の手応えはボロボロで、リスニングには手も足も出なかった、と感じましたが、無事に合格。
- 総合スコア:223点
- リスニング:61点
- リーディング:82点
- ライティング:80点
とまずまずの成績でした。

リスニングに自信がなかったものの、リーディング・ライティングに最強の日本人特性を生かし、一発合格できたのです。
合格点180点を悠々と上回るスコアを取得したことで、
「HSK4級なんて楽勝」
というイメージが脳内で出来上がったのはこの頃です。
それから4年半後。
社会人になって中国語はご無沙汰になっていましたが、突如、中国留学を決意。
留学前に力試しということで、4年半前に合格したはずのHSK4級を再受験してみたんです。
結果、見事にボコボコにやられました。
- 総合スコア:175点
- リスニング:59点
- リーディング:50点
- ライティング:66点
という最悪のスコアに。。

日本人特性も発揮できず、目から耳まで圧倒され、
テスト中に鉛筆が全く動かないという「大惨敗」を喫したのです。
その屈辱から1年半。
中国留学に挑戦し、2019年9月から深圳に4ヶ月留学して中国語を基礎から学び直し、2021年1月に春節で帰国したら新型コロナの影響で中国に戻れなくなり、早1年が過ぎました。
留学の夢は当分諦めましたが、かつてボコボコにされたHSK4級に1年半ぶり再挑戦。
今回のHSK4級の目標は、学生時のスコアをぶち抜くでした。
単に合格だけが目標ではありません。
過去の自分との戦いでもあり、4カ月におよぶ中国留学の修行の成果を可視化する場でももありました。
さて。
そんな人生で3回目のHSK4級でしたが、無事に再合格

過去の自分にも打ち勝つ「273点」という総合成績をマークし、
- リスニング94点
- リーディング95点
- ライティング84点
と目から耳まで好成績で合格できたんです。

パーセンタイルランクを見れば、全受験者の90〜99パーセント上位に入るスコアを叩き出して帰還しました。

上位90%で合格!最強のHSK4級リベンジ勉強法
ちょっと前置きが長くなりましたが、この記事では、わたしがHSK4級にリベンジ合格を果たした勉強方法を紹介します。
勉強時間
と言いつつも、対策にかけられた時間はわずか1週間。
なぜなら、あろうことか、同シーズンに検定試験に申し込みすぎ、週1のペースで検定試験を受けていたからです。
しかも、HSK4級の当日はスピーキングテストHSKK初級にも申し込んでいたため、同日に2つテストの対策をせねばなりません。
そうです。
「HSK4級にリベンジ合格」と意気込んだものの、まったく持ってゆとりはありませんでした。
一時の手抜かりが命取りとなる緊迫した空気感で勉強を始めたのです。
使ったテキスト
今回合格のために使ったのが7年前、1年半と同じくHSK公式『中国語検定HSK公認テキスト4級』。
大変優れた書籍であり、中国語文法の解説パートが充実しています。
HSK対策だけではなく、中国語の教科書としても機能する書籍です。
もちろん、文法解説だけではなく、HSK4級の本番形式に沿った演習問題、模擬試験も1回分付いています。
そして、音声をダウンロードできるので、リスニング対策もカバーできます。
HSK4級の突破を考えた時、かつて購入したこのテキスト以外の選択肢はありませんでした。
勉強方法
ただし、です。
このテキストを使う上で気をつけたことがありました。
それは「テキストで学びすぎない」ということ。
文法の解説が充実しているだけあって、頭からケツまで順番に読んでしまうと、
文法の解説を読んで時間が過ぎてしまいます。
いかんせん、今回の対策は時間がありません。
合格へ最短ルートを辿る必要がありました。
1年半前、わたしがHSK4級にボコボコにされた時は、まさに「わかりやすい文法の解説」にハマりすぎ、結局リスニングにノータッチ。
そして、模擬試験も1度もやらずに本番を迎えてしまったんです。
今回はその反省点を活かして、まずはリスニング対策から始めました。
テキストのPart 5 (第5章)から取り組み、まずは耳をHSK4級の音声に慣らしていきました。
リスニング対策をやっていたことは正解で、HSK4級のリスニングの難易度は高いです。
その前週に受けていた中国語検定3級のリスニングより格段に。。
まず音声スピードが速く、発言内容の難易度も高く、さらに、音声は一度しか読まれません。
HSK4級合格の鍵は「リスニングの出来」が握っているといっても過言ではないですね。
具体的にどのようにリスニング対策をしたのでしょうか?
それは、わからなかった箇所があったら、その文章を音読、シャドーイングし「耳」と「口」を中国語に慣らしていきました。
決して、耳だけの体操に終わらせなかったのが功を奏しました。
リスニング対策を一通り終えたら、今度は模擬試験に取り組みました。
断じて、大好きな文法解説のパートに戻ることは避けました。
実際の本番形式でテストで取り組みながら、リーディング・ライティングの形式を把握。
わからない問題が出たときに、試験の解説、それでもしっくりこない場合は文法解説に目を通します。
「わからないことがあったら文法を都度復習する」という都度学習、つまり「ゼロから学ばないようにした」のは正解でした。
これでなんとか模擬試験1回を本番まで1回やり終えて当日を迎えることに。
今回、HSK4級にリベンジ合格できた1つの要因は「本番への慣れ」を重視したことです。
「中国語力アップ」という生易しい目標ではなく、
短期間でHSK4級に合格するにはどうしたらいいのか?
を常に頭の片隅に置き、最短ルートを突っ走った結果が合格に繋がりました。
とはいえ、このテキストは良質です。
中国語の復習の教材にはもってこいで、頭からけつまでじっくり読みたくなる気持ちも十分わかります。
テスト前に限らず、中国語の知識を固めるためにじわじわと読み進めて、自分のものにしていきたいですね。
これからHSK4級を受験される方は油断せず「リスニング」「リーディング」「ライティング」にかける時間配分を気にしながら、特にリスニングに重点を置いてテスト対策してみてください。
それでは!
Ken
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